大田市・縄文杉は三瓶山の巨大噴火を証言しています!
ハダル@矢野です。こんなに毎日の猛暑ですともう身も心もとろけそうになりますね。
三瓶山はおよそ10万年前から、いくども噴火をくり返した火山です。その歴史は、降りつもった火山灰の地層や、地形から推定できます。大噴火を起こしたこともあり、三瓶山からはるか離れた東北地方や、東海地方沖の太平洋の海底で三瓶山の火山灰が見つかったこともあります。現在の山の形がおおよそでき上がったのは、約4,000年前の最新の噴火の時です。
島根県大田市というと、世界遺産・石見銀山のあるところとして記憶されている方も多いとおもいますが、この地にある三瓶山は、気象庁が指定する百十の活火山のひとつです。 標高は、1126mとけっして高い山ではありません。
でも、穏やかで明るい風景の広がる三瓶山を、火山とはおもっていない地元の人も少なくないという話を聞きます。
なぜなら、この火山は、縄文時代の中ごろまで激しい活動をつづけたあと、弥生時代から現在に至るまでの二千何百年かの時間、すっかり鎮まっているからです。
三瓶山のふもとに、三瓶自然館サヒルメという島根県立の博物館があって、火山としての三瓶山についても詳しく解説されています。
一〇万年まえから縄文時代までの激しい火山活動の歴史をまとめたパネルです。
三瓶自然館から車なら五分ちょっとの距離ですが、四〇〇〇年まえの巨大な噴火にともなう土石流で、〝生き埋め〟にされた森が発見され、「小豆原埋没林公園」として保存されています。
農業工事のとき、地面を掘っていたら、直立した杉が、地中から出てきて、たいへんな騒ぎになったそうです。
本家・屋久島の「縄文杉」はどうも違っていたようですが、こちらは正真正銘の「縄文杉」です。
雲仙噴火を忘れないための災害遺構群
土石流という現象は、火山噴火にともなう火山灰、火砕流などの堆積物が、雨によって一気に流れ落ちることです。
縄文時代の三瓶山では、土石流が森を生き埋めにしたのですが、一九九〇年代の雲仙(長崎県)の噴火のときは、いくつもの民家を埋めてしまいました。
火山災害のすさまじさを後世に伝えるための遺構として、こちらも保存されています。(長崎県南島原市 土石流被災家屋保存公園)
詳しくは下記URLからご覧下さい。
▽島根県立三瓶自然館サヒメル | 島根県立三瓶自然館サヒメルは、島根県にある自然史博物館です。
https://www.nature-sanbe.jp/sahimel/
▽さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)
https://www.nature-sanbe.jp/azukihara/