一言コメント:
呉バリアフリーツアーセンターは、広島県呉市の「NPO法人呉サポートセンターくれシェンド」のスタッフが自主運営しているツアーセンターです。呉市内の観光バリアフリー情報の発信や、相談業務などを行っています。
法人事務の傍らで運営している小さなツアーセンターですが、たくさんの方に呉に来ていただくことができるように頑張っていきたいです。
何だか寒くなりましたね。シャツとステテコだけの超薄着から
タートルネックに早変わりした瀬戸口です。
さて、本日の話題は国際福祉機器展 HCR2021です。
車椅子や義肢装具をはじめ、住宅設備・車までが揃う福祉機器の一大展示会です。
毎年東京で開かれているイベントです。(2020年はコロナで中止になったそうです)
取扱品目が多く一般ユーザーも見学できるのが人気のHCR。
東京会場での「リアル展」は11月10日(水)〜11月12日(金)まで
Web展が10月11日(月)〜12月10日(金)までとなっています。
(リアル展入場、Web展利用は以下より登録制・無料です。)
https://hcr.or.jp
ということで、Web来場登録してみました。
車椅子ユーザーの瀬戸口が一番に気になったのは、やっぱり車椅子です。
この10年で、デザイン性が高く高性能な車椅子が、手の届く値段になってきました。
車椅子にもいろいろメーカーさんがありますが、HCRでは国産メーカーだけでなく
外国メーカーの製品を見られるのも大きな魅力です。
その他、会期中何度でも見られる福祉に関するセミナーや
出展社によるプレゼンテーションなど、見所がたくさんです。
Web展を見ていて思うのは、「福祉」の間口の広さ・深さと
福祉機器デザインの変化の大きさです。
今回のHCRには200を超える会社から、約1000品目が出展されています。
福祉というと「食事」、「入浴」、「外出」といった個々の場面に注目が
集まりがちですが、朝起きてから夜寝るまでの「生活」そのものなんだ、
ということがよくわかります。
福祉機器のデザインも、かつての「機能的だが野暮ったい」ものから、
「ひとの生活を彩るもの」 として、多くの人が「使ってみたい」と思えるような
製品が生まれてきているのは大変嬉しいですね。
今後も出展社、来場者が増えるといいな。みなさんも、ぜひ覗いてみてください。
こんにちは。瀬戸口です。こう暑くては、秋の風情もあったもんでは
ありません。
さて、我が家にはかわいい息子がいます。(かわいいです。ホントに)
子育てするようになって思うのは、子どもにとって親に障害があるかどうかは
あまり関係がないということです。
ご飯食べさせたり、着替えさせたり、一緒に遊んだり、褒めたり、叱ったり。
やることは、障害のない親御さんのそれと変わらないんだなぁ、と思います。
最近おしゃべり上手になった息子の口ぐせは、「行く!」
お出かけの準備を始めるとソワソワしながら玄関へ飛んでいきます。
コロナもあり、最近のお出かけはもっぱら近所の公園です。
遊具の周りには、息子より大きなお兄ちゃん、お姉ちゃん達。
というわけで、息子のお気に入り遊具⁉は…父さんのお膝(笑)。
車いすをビューンと急加速、からの急旋回でくるんっ!
他では絶対味わえない、お手軽絶叫マシンです。
息子が一緒に遊んでくれるのはとっても嬉しいんですが、
いろんな遊びを体験させたいのも親心です。
お父さんが車いすだといっても、そのことで行ける場所が
限られるようにはしたくないとも思っています。
ライフステージが変わるたび、行きたい場所も変わったり
大きく広がりますね。今後は、コロナに負けず、子ども連れで
行ける場所も積極的に取り上げていきたいと思います。
こんにちは、瀬戸口です。先日、懇意にしている車屋さんから
「車検満期が近づいてますよ」とお手紙をいただきました。
車椅子に幼児を抱える我が家にとって、車は生活必需品です。
必要経費ですからしっかり払いますが、家計を預かる大蔵大臣としては
なかなか大きな出費であり、思うところもあります。
はじめて車を買った時、金額の大きさにビビって印判を押す手がふるえました(笑)
それはさておき、車にまつわる費用で小さくないのが「税金」です。
車を所有している限り「自動車税」、車検のたびに「自動車重量税」
燃料を補給するたび「ガソリン税」に「消費税」といろいろあります。
こうした税金が、これまで社会のインフラ整備に役立ってきたことについて
異論はありませんし、社会を通し人々の生活をよくするのに大事なものです。
同時に、いまや自家用車は贅沢品などではなく、人々の日常生活を支える
「足」です。将来的な交通のあり方も踏まえ、移動の自由度を守りながら
課税の対象や方法について議論があってもよいと思います。
こんにちは、瀬戸口です。パラリンピックたけなわですね。
そんな中、にわかに話題をさらっているというのが車椅子の「タイヤ」です。
特に今回は「赤い」タイヤを装着した参加者が多いことが話題になっています。
90年代までは、車椅子のタイヤといえば、グレーがほとんどで
赤や黄色のカラータイヤは高級車にしかありませんでした。
今では様々なタイヤメーカーからカラータイヤが発売されており、
車椅子メーカーの新車装着標準タイヤとしても普及しています。
あるいは、おしゃれの一環として標準装着タイヤを外し、好みのタイヤを
装着する方もいらっしゃいます。
タイヤとひとくちに言っても、タイヤの幅や溝の数や深さ、空気圧など
いろいろな特徴があります。これらの特徴は乗り心地や操作性に
大きく関わってきます。 例えば、室内で使うのであれば、溝のない
細いタイヤが良かったりします。反対に、屋外で使う場合は
ある程度の幅があり、溝のあるタイヤの方がスムーズに操作できます。
このため、種目にもよりますが競技用車椅子では細身で溝が少ないタイヤを
装着することが多く、普段使いの車椅子には、自転車に似た溝ありタイヤを
利用することで様々な環境に対応しています。
最近では、「アクティブ型」とよばれる高性能車のユーザーを中心に
細身の高圧溝ありタイヤを使う人も増えています。
これは、室内用細身タイヤと屋外用タイヤの中間で、細くて軽いので操作が
しやすく、溝があるので地面をつかんで、滑りやすい屋外でも
無駄なくエネルギーが伝わり漕ぎやすいものです。
おまけに空気圧が高いとクッション性がよくなり、乗り心地がよくなります。
普段はあまり注目されない車椅子のタイヤにもいろいろあります。
私たち車椅子ユーザーの暮らしを支える頼もしい相棒なのです。
お久しぶりです。瀬戸口です。お久しぶりというか、大雨にコロナに
いろいろ思うところあり、いくつか塩漬けになっているものもあるので
それらは別の機会に改めて整理してみようと思います。
今一つは、パラリンピックが始まりました。自国開催で時差が無く
多くの人の目に触れる絶好の機会です。普段スポーツらしいスポーツを
しない私も、バスケットやラグビーを見てちょっとうずうずしています。
スポーツをやってみたい、できるかもしれないと思った障害のある方も
多いのではないかと思います。今大会をきっかけにして、
障害のある人々の暮らしの中に、スポーツが根付くといいなあと
思います。
ただ、気になることもいくつかあります。
ひとつは、関連性がはっきりしないと言われつつも、
オリンピックを含め開会後に国内でコロナ感染症が急拡大しています。
「スポーツの力」という話もありますが、それは命があってのことだと
思います。経済的困窮を含め、少なからぬ人々が、「命の危機」に
直面しているのですから、多くの人手やリソースをどこに投入するか
もう少し丁寧にやるべきだったのではないかと思います。
もう一つは民間放送局におけるパラリンピックの扱い方です。
端的に言えばNHKに丸投げしすぎではないか、ということです。
今回の大会では、テレビ放送の他にインターネット配信等もあるようで
複数のチャネルが確保されていますから、全局でやれとはいいません。
とはいえ、オリンピックであれば通常番組を休止したりするのに
パラリンピックをやっていても民間放送は通常編成。
もちろん、スポンサーや放映権云々というのもあるでしょうが、
「公共放送に任せておけばよい」、と言わんがばかりの番組表に
障害のある人を取り巻く社会のさまが、ありありと見えるようです。
この大会を機に「障害に関わることは福祉の問題、お上の仕事」という
無関心を脱却するとともに、障害のある人々の暮らしの中にスポーツが
根付くといいな、と思います。