車椅子とタイヤ
こんにちは、瀬戸口です。パラリンピックたけなわですね。
そんな中、にわかに話題をさらっているというのが車椅子の「タイヤ」です。
特に今回は「赤い」タイヤを装着した参加者が多いことが話題になっています。
90年代までは、車椅子のタイヤといえば、グレーがほとんどで
赤や黄色のカラータイヤは高級車にしかありませんでした。
今では様々なタイヤメーカーからカラータイヤが発売されており、
車椅子メーカーの新車装着標準タイヤとしても普及しています。
あるいは、おしゃれの一環として標準装着タイヤを外し、好みのタイヤを
装着する方もいらっしゃいます。
タイヤとひとくちに言っても、タイヤの幅や溝の数や深さ、空気圧など
いろいろな特徴があります。これらの特徴は乗り心地や操作性に
大きく関わってきます。 例えば、室内で使うのであれば、溝のない
細いタイヤが良かったりします。反対に、屋外で使う場合は
ある程度の幅があり、溝のあるタイヤの方がスムーズに操作できます。
このため、種目にもよりますが競技用車椅子では細身で溝が少ないタイヤを
装着することが多く、普段使いの車椅子には、自転車に似た溝ありタイヤを
利用することで様々な環境に対応しています。
最近では、「アクティブ型」とよばれる高性能車のユーザーを中心に
細身の高圧溝ありタイヤを使う人も増えています。
これは、室内用細身タイヤと屋外用タイヤの中間で、細くて軽いので操作が
しやすく、溝があるので地面をつかんで、滑りやすい屋外でも
無駄なくエネルギーが伝わり漕ぎやすいものです。
おまけに空気圧が高いとクッション性がよくなり、乗り心地がよくなります。
普段はあまり注目されない車椅子のタイヤにもいろいろあります。
私たち車椅子ユーザーの暮らしを支える頼もしい相棒なのです。