一言コメント:
呉バリアフリーツアーセンターは、広島県呉市の「NPO法人呉サポートセンターくれシェンド」のスタッフが自主運営しているツアーセンターです。呉市内の観光バリアフリー情報の発信や、相談業務などを行っています。
法人事務の傍らで運営している小さなツアーセンターですが、たくさんの方に呉に来ていただくことができるように頑張っていきたいです。
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
さて、今年最初の記事は1/7月曜日に呉工業高等専門学校専攻科で行われた
バリアフリー調査の成果発表会についての話題です。
呉バリアフリーツアーセンターとバリアフリー研究会では昨年来、
呉高専専攻科「福祉工学」の科目でゲスト講師として、学校構内の
バリアフリー調査の計画と実施に関わってきました。調査は受講生を
2つのグループに分けて昨年12/10に行われました。
昨日は調査結果を受けての発表会が開かれました。発表では調査した場所と
評価の基準や方法、課題と改善方法の提案について発表がありました。
調査の結果として、バリアフリー法施行以前の建築と思われる建物には
建物へのアクセスの段階からバリアがあり、内部の調査そのものができない場所が
あったほか、床の表面仕上げのように、明確な基準はないものの、利用者の利便性や安全性に関わる課題が浮かび上がりました。また、バリアフリー化のガイドラインを満たしているものの、使用感が芳しくない設備や、設備はあるものの、バリアフリー化ガイドラインへの適合が不十分なトイレや、通路に物を置く等、設計時に意図しない利用方法により充分な機能を発揮しないスロープ等の事例が報告されました。
12/3の講義の時にお伝えした「誰にとって、どんな時に、どんなことが」バリアに
なるのかを考えることの大切さを理解してもらえたものと思います。
改善案の提案では、床の張替えをしなくても、コート剤を塗るだけで、
費用を抑えながら滑りにくくするなど、実現可能なアイデアも出てきました。
また、調査にあたってガイドラインを実際に使ってみるうえで、改善の必要性に
気づいたり、あるいは明確に定められていないからこその柔軟性を体感
できていたように思います。
学校での学びを糧に、春からそれぞれの場所での活躍をお祈りいたします。
「福祉工学」受講生の皆さん・山岡・岩本両先生、お疲れさまでした。
そして大変お世話になりました。
広島-呉-松山航路を運航する瀬戸内海汽船(広島市)は17日、
来夏、新型のフェリーを導入予定と発表しました。
setonaikaikisen.co.jp/ (瀬戸内海汽船HP)
同社によれば、新型フェリーにはユニバーサルデザインを取り入れ、
エレベーターも設置予定とのことです。
同航路を共同運航する石崎汽船(松山市)も新造船を整備し、
2020年には、2社4隻で運航の予定。
現在、呉港発着時はボーディングブリッジがないので、車いすでの乗船時は
クルー4人がかりで階段を抱え上げています。エレベーターの設置で、乗客も
クルーもストレスなく乗船できるようになれば嬉しいものです。
瀬戸内海汽船は、新造船整備の進捗状況を同社HPにて随時掲載するということで
来年夏の就航が楽しみです。
寒い毎日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
呉市も日一日、冬が深まっています。
さて、7月豪雨で一部区間不通になっていたJR呉線が12/15土曜日、
全区間で運転を再開しました。各地で歓迎行事も催されました。
https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=489595&comment_sub_id=0&category_id=112
中国新聞のサイトが開きます。
JR西日本によると、2019年3月のダイヤ改正で呉線の全列車が低床電車227系
での運転になるそうです。
http://www.westjr.co.jp/press/article/items/181214_00_hiroshima.pdf
冬でも暖かい呉にどうぞお越しください。
寒いですね。瀬戸口です。さて、10日㈪に呉高専へ行き、構内バリアフリー調査に
参加してきました。前回3日「バリアフリーとは何か」という講義を瀬戸口が担当。
講義を受けて、学生さんに調査計画を立ててもらいました。
そして、車いすに乗っていざ調査へ。なれない車いすで構内をあちらこちらへ。
一枚目の写真。このスロープ、見た目よりも傾斜と長さがあります。
上り下りするのは結構大変。
二枚目の写真。駐車場。限られた敷地を有効に使いつつ、車いすでも
乗り降りしやすくするには、どうするか?知恵の絞りどころです。
三枚目の写真。ドアを開閉して部屋への出入り、これがなかなか難しい。
立ってる時と、座ってる時では力の入れ方が変わります。
力任せにあちこちぶつけると、建物も、車いすも、なにより人間も傷つきます。
車いすに慣れるのに一苦労の学生さん達ですが、
車いすの扱いに慣れたぐらいではまだまだ暮らしにくいのが
世の中です。開けづらい扉が閉ざすのは部屋の向こうにあらず。
たった一枚の扉が生きる喜びを閉ざすこともあるのです。
設備を付けたり、心がけるだけではバリアフリーにはならないというのは
そういうことです。次回は1月、学生さんの発表が楽しみです。
早いものでもう12月。まちのあちこちに見られるクリスマスカラーや
イルミネーションに気持ちが盛り上がります 。
さて、今年も呉工業高等専門学校専攻科の授業にお邪魔してきました。
12/3は、当センタースタッフの瀬戸口が「バリアフリー調査の計画と実施について」
バリアフリー研究会 代表 森 勝利氏が
「バリアフリー研究会の取組みと呉の街のバリアフリーについて」ということで
お話をさせていただきました。
瀬戸口は、一口に「バリア」と言っても、その在りようは多様なもので
日々の暮らしに大きな影響を与える。それゆえ、「バリアフリー」もまた
生活全般に関わるものである。広い視野の下、専門知識と技術を生かし、
課題に向き合う力をつけてほしいという話をさせていただきました。
次週はバリアフリー調査の様子をお届けします。