1/7 呉高専で「福祉工学」バリアフリー調査成果発表会が行われました
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
さて、今年最初の記事は1/7月曜日に呉工業高等専門学校専攻科で行われた
バリアフリー調査の成果発表会についての話題です。
呉バリアフリーツアーセンターとバリアフリー研究会では昨年来、
呉高専専攻科「福祉工学」の科目でゲスト講師として、学校構内の
バリアフリー調査の計画と実施に関わってきました。調査は受講生を
2つのグループに分けて昨年12/10に行われました。
昨日は調査結果を受けての発表会が開かれました。発表では調査した場所と
評価の基準や方法、課題と改善方法の提案について発表がありました。
調査の結果として、バリアフリー法施行以前の建築と思われる建物には
建物へのアクセスの段階からバリアがあり、内部の調査そのものができない場所が
あったほか、床の表面仕上げのように、明確な基準はないものの、利用者の利便性や安全性に関わる課題が浮かび上がりました。また、バリアフリー化のガイドラインを満たしているものの、使用感が芳しくない設備や、設備はあるものの、バリアフリー化ガイドラインへの適合が不十分なトイレや、通路に物を置く等、設計時に意図しない利用方法により充分な機能を発揮しないスロープ等の事例が報告されました。
12/3の講義の時にお伝えした「誰にとって、どんな時に、どんなことが」バリアに
なるのかを考えることの大切さを理解してもらえたものと思います。
改善案の提案では、床の張替えをしなくても、コート剤を塗るだけで、
費用を抑えながら滑りにくくするなど、実現可能なアイデアも出てきました。
また、調査にあたってガイドラインを実際に使ってみるうえで、改善の必要性に
気づいたり、あるいは明確に定められていないからこその柔軟性を体感
できていたように思います。
学校での学びを糧に、春からそれぞれの場所での活躍をお祈りいたします。
「福祉工学」受講生の皆さん・山岡・岩本両先生、お疲れさまでした。
そして大変お世話になりました。