出雲大社近くの稲佐の浜で「神迎神事」!
ハダル@矢野です。冬の足音が日々近くに聞こえ出した松江市です。最低気温が5℃になると暖房器具なしでは朝は辛いですね。
旧暦10月の出雲地方は、全国から八百万(やおよろず)の神々が集う「神在月」と言われています。
神様たちは直接出雲大社においでになる訳ではありません。縁結びを話し合う「神議(かみはかり)」のために訪れる神々はまず、出雲大社から南東に13キロ離れた出雲市朝山町の宇比多伎(ういたき)山にある朝山神社に立ち寄るといいます。
主祭神は真玉著玉之邑日女(またまつくたまのむらひめ)命。出雲国風土記によると、姫に恋した大穴持(おおなもち)命(大国主命の別名)が毎朝通ったことから朝山の地名がついたと言われています。容姿端麗、心も美しく玉のような姫だったと伝わッています。
この時期、標高180メートルの宇比多伎山の空気は澄み、凜(りん)としながらも穏やかな雰囲気が漂う境内は美しい姫を象徴するようです。
展望所からは、山あいを流れる神戸川や、神々が次に訪れる稲佐の浜が一望できます。
この絶景を前に大国主と姫は愛の言葉を交わしたのでしょうね。
大国主の熱烈なラブコールにようやく折れた高志(新潟県)の沼河比売(ぬなかわひめ)や、嫉妬しながら一途(いちず)に夫を思った正妻の須勢理毘売(すせりびめ)など、出雲国風土記や古事記で大国主が結ばれた姫神たちは個性的です。
珍しいのは同市口宇賀町の宇賀神社に祭られる綾門日女(あやとひめ)。大国主の求婚を断っています。流石の大国主も振られた事もあるようですね。
いずれの姫も同性だからか共感しやすく、神話をより身近に感じられます。
神在月には、全国から多くの姫神も参集しているのでしょう。まずは地元の姫神たちの物語を調べてみても別な面から面白さを増す事でしょう。
古里の違う一面が見えてくるかもしれませんよ。17日夜、出雲大社近くの浜では全国からの神々を迎える神迎神事が行われました。17日夜、島根県出雲市の出雲大社近くにある稲佐の浜には、平成最後の神迎神事を見守ろうと多くの人が集まりました。
神迎神事は縁結びなどを話し合う「神議り」のために全国から集まる、八百よろずの神々を迎える神事で、毎年、旧暦の10月10日に行われています。
浜では、海からやってきた神々をサカキの枝へと移す儀式が行われ、その後神々は、「神迎えの道」と呼ばれる出雲大社へと続く約1キロの道を厳かに進んでいきます。
出雲大社では、神々が滞在する今月24日まで様々な関連行事が行われます。
地元ではこの時期は神様の会議のお邪魔にならないようにおおさわぎをしないように過ごします。
また、お帰りの際にも同様に別の神社にお立ち寄り後、全国へと飛び立っていかれます。神様のルートにも是非、お立ち寄り下さい。