日本で唯一継承する島根県奥出雲町の日刀保たたら「で火入れ式」!
ハウル@矢野です。
昨日の20日には、こちら松江市でも積雪が3cmあり、国宝松江城天守もうっすらと雪化粧しましたが、陽が差すと数時間で化粧も落としてしまいました。
たまたま松江に観光で訪れたロシア人も「温かいと思って来たのに寒い!」。越冬する冬鳥にかぶってしまいました。
今日は、たたら製鉄を日本で唯一継承する島根県奥出雲町の日刀保たたら「火入れ式」が20日に行われたという話題です。
この日は、奥出雲町では、気温は零下5℃となり積雪も約60cmの中、神事の後、燃えさかる炉の中に木炭と砂鉄が投入されると、炉の炎がいっそう高く上がりました。職人らはこの日から3昼夜にわたって砂鉄と木炭を交互に入れ続け、最後に炉を壊して「ケラ」と呼ばれる鉄の塊を取り出します。1度の操業で砂鉄10トンと木炭12トンが使われ、できる玉鋼はわずか1トンしか取れないそうです。2月上旬までにこの作業が計3回行われ、得られた玉鋼は全国の刀匠に配分されるそうです。
ものの本によれば、たたらには「一土、二風、三村下(むらげ)」という言葉があります。
土とは製鉄炉の粘土である釜土のこと、風は炉内の温度を上げるために送られるふいごの風のことです。
鉄を溶かすには、炉内の温度を千数百度にしなければなりません。
送風は製鉄の成否を左右しましたが、江戸時代に足踏み式の天秤(てんびん)ふいごが発明され、鉄の量産が可能になりました。
村下とは、たたら操業の責任者のことで、その技は一子相伝(いっしそうでん)門外不出とされました。
たたら製鉄は、原料である砂鉄と木炭を大量に確保するとともに、村下をはじめとする職人や家族が生活する集落「山内(さんない)」を維持しなければならず、経営には相当な財力が必要でした。
裏を返せばそれだけ中国山地では砂鉄がとれ、また木炭が大量に確保する事が出来たということです。製鉄も炭焼きの技術も同時に発達したという事なのです。
アニメの「もののけ姫」の舞台になったのは、奥出雲のたたらだそうです。
もしもご興味があり、刀剣鍛錬実習をしてみようかとお考えの方は、下記までお問い合わせ下さい。
奥出雲たたらと刀剣館
〒699-1832 仁多郡奥出雲町横田1380-1
電話:0854(52)2770
交通手段 JR木次線出雲横田駅から徒歩10分
料金 大人520円
刀剣鍛錬実習は大人1250円
★ユニバーサル情報は、以下です。
出入口スロープあり / オムツ替えスペースあり / 洋式トイレあり / 利用客以外のトイレ利用可 / 車いす対応(多機能)トイレあり