天然の冷蔵庫?!「八雲風穴(やくもふうけつ)」
ハウル@矢野です。
梅雨明け10日と言いますが、全くその通りで、毎日が猛暑の松江市です。プロジェクトゆうあいの近くの堀川では遊覧船が船頭さんの小気味いいガイドで涼しそうに行き交っています。川に突き出た岩ではクサガメが暑そうに甲羅干しをしています。
こう暑くてはたまりませんので今回は天然の冷風機の話題です。
その場所は出雲大社からずっと南にあり古代の出雲大社の神殿を造営するために大木がこの山から切り出されたといいます。
「八雲風穴」は、出雲市佐田町の寺院福泉坊の脇にあり、約450年前の開山当時から、冷風を発する地域として「清涼山」と呼ばれています。
風穴(ふうけつ)とは、風が通り抜ける洞窟のことで、外部と内部の温度差や風圧により風が通り抜ける特徴があります。自然にできる洞窟は、鍾乳洞や溶岩洞、さらに海食洞などがあります。
八雲風穴は、約1500万年前に海中に流出した溶岩からなる黒山の岩石が、そのふもとに崖錐をつくり、この崖錐のすき間を通り抜ける空気が地下水の気化熱によって冷やされ、冷風となって地表に出ていると言う事です。
温度は八雲風穴施設の地上では1O℃前後、下層で5℃前後であり、年中あまり変化はありません。
1907(明治40)年ごろに屋舎が建てられ、その用途は時代とともに変遷し、近年までは新茶の保存、地元産の特用林産物(しいたけ・栗・わさび・山菜等)一時貯蔵庫として使用されてきましたが、現在は一般開放され、夏の涼を体験できる休憩施設として利用できます。また、風穴の下に湧き出ている地下水は「福寿水」として島根名水100選の1つになっています。
とっても冷たい水です。
入口を入ると、たたみ6畳ほどの部屋があり、その奥に扉があります。
この時点で少しひんやりします。
扉を開けてさらに進むと、四方を石に囲まれた空間があり、下に続く階段があります。
もうここは完全に冷蔵庫の中みたいです。
下からどんどん冷たい空気が吹き上がってきて、半袖ではあまり長時間は滞在することが出来ません。地下3階までありますが、3階には下りることができません。
地下3階の部分には、なぜか作り物の小さな雪だるまが置いてあります。雪も解けないって意味なんでしょうが少しこっけいな様子です。
夏限定の穴場に一度入穴してみてはいかがでしょうか。
入場料は一人100円です。
アクセスは、出雲市内から国道184号を南へ約20kmで出雲市佐田支所につきます。そこから、主要地方道湖陵掛合線で車で約5分の須佐神社を経由し、さらに、一般県道三刀屋佐田線で約5分のところにあります(案内看板あり)。
公共交通機関がありませんので少々、不便ではありますが暇をかけた以上の涼しさを体感していただけると思います。