「狐の嫁入り」とは?
2024年10月28日 13:45
松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハダル@矢野です。
天気を表すことばは、たくさんあります。
間違えやすいのは、「五月晴れ」とか「小春日和」ですが、皆さんは、
正確な表現をしていますでしょうか?
「狐の嫁入り」とは、空は晴れているのに雨が降る、天気雨を指すことばです。
それでは、なぜ、天気雨を「狐の嫁入り」と呼ぶのでしょう?
狐の嫁入りの由来
他にもある「狐の嫁入り」いろいろ
新潟県阿賀町津川の「狐の嫁入り行列」
昔から伝わる「狐の嫁入り」
たぬきの嫁入り? 東西でちがう表現方法のなぞ
世界各国にも「天気雨」と「動物」を結び付ける文化がある
昔から言われている狐の嫁入りの由来は、狐の嫁入り行列を人間に見られないように
雨を降らせているという説ですね。
青く晴れた空なのに雨が降る天気雨は、昔は、説明のつかない怪奇現象のように考えられていました。
また、民間伝承の中に、人間にいたずらをしたり、変身したり、
幻覚を見せたりする狐がたびたび登場するように、狐は人を化かす動物と考えられていました。
狐にまつわる伝承には、日中に行われる狐の嫁入り行列を人間に見られないように雨を降らせているというものもあり、
どこか幻覚を見せられているような天気雨は、これもまた狐の仕業と考えられていたのかもしれません。
他にも「狐の嫁入り」の現象もあるようです。
暗闇に連なって見える炎は「狐火」「狐の嫁入り」と呼ばれます。
「狐の嫁入り」には「天気雨」以外に、「狐火」という怪談的な意味もあります。
狐火とは、夜、暗闇の中に4kmほども連なって続く不思議な炎のことで、
この狐火についての伝承は日本各地に残っています。
昔は、嫁入りは夕刻に行われ、人々は手に提灯を持って列を連ねて嫁ぎ先に向かいました。
でも、嫁入りの予定がないはずの日に見える炎の列を人々は不思議に思い、
「狐の嫁入り」に違いないと考えたのでしょう。
遠くからは灯りが見えるのに、近づくにつれて見えなくなったりする不思議な現象を、
人々はまた狐の化かされたと思ったのでしょう。
現在では、「つがわ狐の嫁入り行列」として、新潟県阿賀町津川で行われる有名な観光行事と
なっているところもあるそうです。
昔から伝わる 「狐の嫁入り」にまつわる民間伝承はたくさんあります。
人間の子どもたちにいじめられている狐を助けた男の前に、花嫁に化けた狐が現れ、
恩返しのつもりでおもてなしをする。
大規模な嫁入り行列の仕事を頼まれた渡し舟の舟守が、大喜びで小判の包み紙を開くと、
そこには小判ではなく葉っぱが10枚入っていた……。
いずれも人間が狐に化かされた話が多く残っているようですね。