松江/山陰バリアフリーツアーセンター
総アクセス数:14619329
今日のアクセス数:7911
昨日のアクセス数:4073

紅葉(もみじ)を狩ると言うのはなぜ?

2023年10月12日 10:23   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
コメント(0)

ハダル@矢野です。
10月になり、やっと秋らしい季節となりました。
紅葉は、11月の終わりころでしょうか?
秋が深まり野山が赤や黄色で彩られると、その美しさに誘われて、紅葉狩りに出かけたくなります。
紅葉の名所は、昼間お日様を浴びて夜は冷え込み、水分も豊富。
3拍子揃った渓谷は、紅葉も見事です。日中の天気、昼と夜の寒暖の差、水分。
この3要素が関係しているからです。
日中の天気がいいほど赤い色素となる糖分が活発に作られますが、夜の気温が高いと
、昼間作った糖分を使って活動してしまうため、鮮やかな赤になりません。
ですから、昼間は日光が強くて夜になると冷え込む陽気だと、鮮やかな紅葉になるわけです。
また、乾燥しすぎて葉が紅葉する前に枯れてしまっては仕方がないので、適度な雨や水分も必要です。
紅葉の名所に渓谷や川沿いが多いのは、日当たり・夜の冷え込み・水分という3つの条件が揃っているからなんです。
ちなみに、明け方の最低気温が6度~7度位になると紅葉が始まり、およそ20日~25日後に見頃を迎えます。
こうした条件と照らし合わせながら、紅葉をチェックしてみるのも楽しいですね。

それでは、紅葉(もみじ)を狩ると言うのはなぜでしょうか?
紅葉狩りの「狩り」は、もともと獣を捕まえるという意味でつかわれていましたが、
やがて小動物や鳥を捕まえる意味に広がり、果物などを採る意味にも使われるようになりました。
さらに、草花を鑑賞するという意味にも使われ、「紅葉狩り」と呼ぶようになりました。
もともと平安時代の貴族の間で始まり、紅葉を見物しながら宴を開き、
その美しさを和歌に詠んで勝負する「紅葉合」が流行したそうです。
その後、江戸時代から庶民にも広がり、季節行事として定着していったのです。

実は、紅葉って鬼なのです。
「紅葉」という名の鬼女が、人の心を惑わせます。それは戸隠山に残るこんな伝説から来ています。
『戸隠山に「紅葉」という鬼女が住んでいました。
山を降りては村の人々を餌食にするため、時の帝が平維茂(たいらのこれもち)に鬼退治を命じます。
維茂が戸隠山に向かうと、美しい女たちが紅葉の下で宴を催していました。
維茂は女に誘われるがまま酒宴に加わり、いつしか深い眠りに落ちてしまいます。
この女たちこそ鬼女・紅葉とその手下。
罠にはまった維茂を前に、鬼女が本性を現したとたん、維茂の夢の中に神が現れ、お告げとともに神剣を与えます。
危機一髪のところで目を覚ました維茂は、神剣によって鬼女を退治し、戸隠山に平穏な日々が戻りました。』
鬼女・紅葉を狩るから「紅葉狩り」という説もあるそうで、紅葉の魅惑的な美しさを象徴しています。
また、このお話は『紅葉狩』という能の謡曲としても有名です。