車いすでは届かないー非接触式検温装置
春ですね。全国各地から桜の便りが聞こえてきます。日に日に暖かくなり
お出かけには絶好の季節到来です。
さて、コロナウイルス感染症の拡大防止のため、建物の入り口に検温装置や
サーモグラフィーが置かれている光景はもはや日常となりました。
「ここに立ってね」と足型が表示され、おでこの位置に検温部があります。
非接触で感染リスクを避けられ、ひとを立てる必要もありません
あれ、車いすだと届かないんですよね。 立ってることを前提に高さが
決まっているので。 そして子どもも届かない。子ども抱っこするのって重いです。
米袋と同じ重さ(10Kg)ですからね。
先日外出した折、やはり入り口には検温装置がありました。
座ったままでは届かないので、肘掛につかまり立ちをしてギリギリ届きました。
その様子を見ていた施設の方に「無理されなくて結構ですよ」と
お声がけ頂きました。
感染防止対策という意味では、スムースに検温できない方がいて
漏れがあるとすれば対策としての意味合いが薄れてしまいます。
施設の方は心遣いとしてお声がけをしていただいたと思います。
ありがたいことだとおもいます。
しかし、バリアフリーの視点からすれば、感染防止対策としては不徹底ながら、
利用者側にも、従業者側にも手間と気を遣わせお願いしているというやりかたは
一考の余地があるのではないかと思います。
検温が対策として有効であるのなら、「無理しなくてもいい」という声かけを
必要とせずに全ての対象者が検温できることが必要です。
世界的な感染拡大からは1年経ったでしょうか。急場しのぎではじまった
対策の中には、多様な人々への対応が織り込まれていないものも
あるのではないでしょうか。 そろそろ、かけるべき手間と省くべき手間を
見直す時期に入っているように思います。