〈旅のよもやま話〉
■七福神の使い なぜ鼠は大黒様の使いとなったのか?
ハダル@矢野です。来年は、鼠(ネズミ)年です。鼠と言えば大黒様のお使いとされています。ここは、出雲大社のお膝元です。初もうでは例年よりも参拝者が多いかもしれませんね。
古来から人間と鼠は関わりを持ってきました。皆さんはネズミに対してどんなイメージを持っていますか?
中世のヨーロッパではネズミは疫病であるペストを運んでくる動物として忌み嫌われていました。それは現代でも変わらずいろいろな病気を媒介することには変わりありません。
ネズミと言えば切っても切り離せないのが穀物との関係です。日本でも古来から農作業が営まれて来ましたが収穫後の米を荒らす鼠は害獣として見られてきました。
また、その繁殖力の高さから子孫繁栄の象徴ともされています。
七福神としての大黒天は米俵に乗り打出の小槌を持ち福袋を肩に担いだ姿でよく見掛けます。
米俵に乗っている事から鼠が連想されて鼠を使いとしているという考え方もあるようですが実は大黒天と鼠の関係は「古事記」の日本神話に記述されています。
神話によれば大国主命がスサノオに焼き討ちをかけられて危機に陥ったときに一匹のネズミが現れ地面の窪みの場所を教えて大国主命の命を救ったということです。
それからネズミは大国主の使いとなったのだそうです。
これが大国主命でもある大黒天の使いが鼠とされる由来なのです。