松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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介助犬をご存じですか?

2018年08月02日 10:54   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハダル@矢野です。身体の不自由な人の日常生活を補助してくれる介助犬の事をご存じですか?
盲導犬や聴導犬は文字の印象で少なからず理解出来るとおもいますが介助犬は実際にはどのような仕事をするのでしょうか?
まずは、介助犬に向く犬種・犬の性格と実働頭数はどうでしょうか?
補助犬としては、3種共通して以下のような性格が求められます。
  ・人に対する愛着があり、人と一緒に何かを楽しむことが好きで、人との生活に積極的に関わろうとする性格。
  ・順応性があり、環境の変化に左右されず、いつも自分らしくいられる。
  ・集中力や、率先力がある。
その他、介助犬の場合は、次のような要素も必要とされるそうです。
  ・生活の中でいつも飼い主を意識し、呼ばれたらすぐにスイッチの入るタイプ。
  ・物を拾うにも様々な材質や状況があるので、何度もトライして諦めない性格。
サイズとしては仕事の内容からも一定以上の大きさがある犬となり、ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバーなどが活躍しています。


介助犬の仕事は?
では、介助犬はどんな仕事をするのでしょうか。例えばこんな事をします。
ドアノブに結ばれたハンカチを引っ張ってドアの開閉をします。
ユーザー(介助犬使用者)が靴下やスリッパを脱ぐお手伝いをします。
冷蔵庫から飲み物を持ってくることもできます。
介助犬の場合、ユーザーさんの障害の種類や程度は様々なので(下半身や左半身、右半身、四肢に障害がある、言語障害もあるなど)、上記のような仕事の他、それぞれのユーザーさんのニーズに合った仕事をするため、その内容は多岐にわたります。


介助犬の誕生から訓練、リタイアまで(日本補助犬協会の場合)
ユーザーさんにとってはなくてはならない存在である介助犬なわけですが、その誕生からリタイアまで、介助犬は主に以下のような一生を送ることになります。介助犬訓練事業者や介助犬を認定できる厚生労働大臣指定法人はいくつかありますが、今回は日本補助犬協会のケースでご紹介します。


気質や血統、病気、飼育環境のことなどきちんと考えて繁殖された子犬は、生後2ヶ月になるとパピー・ファミリー宅に預けられ、そこで1歳まで過ごす間に、人への信頼感を育み、人との社会生活に必要な基本的マナーやしつけを身につける。
1歳を過ぎると訓練センターに戻り、介助犬に向くかどうか、約3週間かけて適性評価を行う。
適性のある犬は、その後、座れ、伏せ、待てなどの基本訓練や、「物を咥える」「持ってくる」「それを渡す」などの基本的な介助動作訓練を行い、候補犬が作業できる内容と、介助犬を必要とする人のニーズや相性などを見てマッチング。ペアが決まると、ユーザーとなった人のニーズに合わせた訓練をさらに行う。基本訓練と介助動作訓練で、約10ヶ月程度。
ユーザーと候補犬との合同訓練へ。犬の飼育方法を学ぶと共に、基本訓練、介助動作訓練を約40日間行う。
認定試験を受ける。認定団体は厚生労働省の指定法人。
合格するとユーザーとの生活が始まる。最初の1年間は、様々な経験をしながら互いの信頼関係を築いていくもっとも大切な期間。介助犬としておおむね2歳~10歳まで8年間活動する。
10歳を過ぎると引退となり、ボランティア宅/一般家庭/元パピー・ファミリー宅/引き続きユーザー宅、のいずれかで余生を過ごす。


その2へ続きます。