廃線が囁き始め出したJR木次線で新企画!!
ハウル@矢野です。
先週金曜日には隣県の鳥取市倉吉市で震度6弱の地震がありました。まだ多くの方が避難されています。マスコミの映像では避難場所に車いす使用者の姿も映し出されていました。
被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げると共に一日でも早い復興を願わずにはおれません。
さて、JRのローカル線三江線の廃止が来年と決定しました。同じ山陰の木次線も廃線になるかもしれない事から地元では、そうはなるまいとJR西日本は元より旅行会社に働きかけての新企画を考えたようです。
企画名は、「トロッコ列車奥出雲おろち号で訪ねる『木次線ワイン&チーズトレイン』」で、日本旅行が発売しました。地元特産のワインをテーマとした「呑み鉄」ツアーです。
日本旅行は鉄道を題材とした珍企画をするのが有名な旅行会社だそうですね。鉄道旅行の優良企画を表彰する「鉄旅オブザイヤー」の受賞歴も多いそうです。
11月6日・11月20日の2回にわたり開催される日帰りツアー「木次線ワイン&チーズトレイン」は風変わりの企画です。他のツアーに比べて鉄道趣味成分が薄いです。「奥出雲おろち号」は18年も続く伝統のトロッコ列車です。見所といえば、木次線出雲坂根駅にある三段式スイッチバックのはずです。ところが、このツアーは出雲市駅で乗車した後、木次駅で降りてしまいます。木次線の魅力は、駅の蕎麦屋で知られる亀嵩駅、車窓から眺める「奥出雲おろちループ」、そしてスイッチバックで誰も異論なかろうと思いますが、これらを目前にして、このツアーは列車を降り、その先は貸切バスの雲南市内周遊になります。
周遊先は奥出雲葡萄園のワイナリー見学、木次乳業のモッツァレラチーズ作り体験、木次酒造の見学と試飲です。鉄道ツアーというより、グルメツアーといった方がいいのかもしれないほどです。
噂によると木次線の新たな魅力を発信するためのツアー企画だけでなく秘めた壮大なもくろみがあるといいます。とりあえずは20名限定の募集人員ですが成功すればさらに拡大したプランも考え中だそうです。
ワインを好きな人は国内外にたくさんいます。そこで、奥出雲の小さなワイナリーという希少価値を押し立てて、ワインに特化した観光列車を作りたいとの事です。
木次線沿線には島根和牛、地酒、出雲そば、木次牛乳などまだまだ多くの名産があります。この企画が拡大していけば特急やくも、おき、まつかぜ、サンライズ出雲、山陽新幹線の利用で木次線への利用が増えればJR西日本としても廃線は考えるところとなるかもしれません。
ワイン、地酒、グルメ大好き人間としては是非とも、成功を見守りたいものです。