出雲市平田町の木綿街道とは?!
ハウル@矢野です。
松江城お堀を巡る堀川遊覧船は待ち時間が1時間超えの大盛況で船頭さんを緊急募集をしています。
今日は前述の一畑電車沿線の一畑薬師の近くでありますところの雲州平田(出雲弁ではうんしゅう ふらたと言います)駅周辺の話題です。
その所在は、概ね出雲大社の東側松江市と旧出雲市との間の位置にあります。 島根県の東部に位置する出雲市平田町。
東に宍道湖、東西を貫流する船川と水路に恵まれたこの地域は、古くから商家の荷を運ぶ市場町として利用されてきました。
とくに、江戸末期から明治初期にかけて、「平田木綿」は、大阪や京都で良質の木綿として高く評価され、遠方との取引が行われるようになりました。その後、船川周辺は木綿の集散地として多くの船が往来し、賑やかな市場町として発展しました。
江戸末期の松江藩の財政を支えた特産物の一つです。また、宍道湖に繋がるこの水路で松江城築城の石材も数多く運ばれました。
歴史ある街並みを保存し、訪れる人々に「商都の歴史を垣間見るレトロな街並み」を感じさせています。
老舗の藏巡りでお江戸気分へとタイムトリップしてみてはどうでしょうか♪!
特に「木綿街道」と呼ばれる平田船川沿いの区域は、川港の荷揚げ場として出雲格子と呼ばれる格子窓が連なり、数多く残る塗壁造りの建物が当時の面影を伝えています。
街道沿いには、醤油蔵、島根屈指の銘酒を生む酒蔵2軒に、縁結びのアイテムとしても人気を集める生姜糖の老舗、かまぼこの商店など、地の味を伝える施設がズラリと存在しています。
幾つかの名産をご紹介します。老舗の醤油店「持田醤油」では、濃厚なたまり醤油を使ったソフトクリームを開発。どこか懐かしいカラメル風の甘さに思わず童心へと返りながら、しばしレトロな街並みをおちらと歩いてみてください。
江戸の風情へとタイムトリップした気分になります。
(木綿街道の見どころ)
岡茂一郎商店
江戸時代の建物で、昔の商家の店構えがそのまま現存。江戸時代の商家特有、2階部分の階高が低くなるという「つし2階」の構造が貴重。2階の階高で、江戸時代の建物か、また明治時代以降の建物かを見分けることが可能です。
本石橋邸
当地の地主の家で1750年頃の建物。2段になったなまこ壁や親子格子が威容を誇っています。家主である石橋孫八(弘化4年~大正4年)は、明治5年に自宅を校舎として郷校を開校。現在は、「出雲市立木綿街道交流館」として活用されています。
石橋酒造
隣接の本石橋邸と同年代の建物で、本石橋邸とともに木綿街道のシンボル的な建物。本石橋家から分家し、酒造業のほかにも木綿問屋も営んでいました。酒の銘柄は「世界の花」です。
加藤醤油店
明治初期の建物で、切妻・妻入が2棟に分けてあります。よく見ると2階の格子には飾金具があしらってあり、七宝模様の「なまこかべ」と「べんがら格子」が特徴です。1階には蔀戸(しとみど)の遺構が残っています。
岡屋小路
その昔、この付近に木綿問屋の岡屋がありました。岡屋はなくなりましたが、岡屋小路は川につながる「かけだし」とともに今も残っています。
酒持田本店
格子の組み方は出雲格子の典型で、長い2本と短い2本が合わされた親子格子とも言われています。瓦にはヤマサンの印が入っています。中庭の検査場(かつての出雲国醸造試験場)とヤマサンの煙突が懐かしい雰囲気を醸し出しています。酒の銘柄は「ヤマサン正宗」。
持田醤油蔵
持田醤油は原料から処理して1年から3年と長い期間熟成させ、心込めた手造りの醤油。現在は、自慢のたまり醤油を使ったソフトクリーム、菓子なども考案。自慢の醤油とともに店頭で販売されています。2階建てのしょうゆ蔵は見学も可能です。
來間屋生姜糖本舗
江戸時代から約300年間、一子相伝で受け継がれてきた生姜糖の老舗。出西生姜の絞り汁と砂糖を炭火で煮詰め、固めて作る生姜糖は懐かしい甘さが◎。一つの種から多くの実が取れる生姜を砂糖で固めることから、「子宝に恵まれ、縁を固める」菓子として古くは将軍にも献上されてきました。
飯塚酒店
平田は町割りが先にできたため、その後の川たがい(河川の付け替え)に伴う道路の付け替えにより、道路に対して家屋が斜めに建っています。
お問い合わせは
電話番号 0853-63-0893(出雲観光協会 平田支所)
アクセス 山陰道宍道ICよりR9、県道184号線経由車で約20分
一畑電車雲州平田駅より愛宕山公園方面へ約600m。徒歩約10分
出雲大社ご参拝のついでにでも立ち寄り下さい。