呉バリアフリーツアーセンター
総アクセス数:8852951
今日のアクセス数:2678
昨日のアクセス数:3364

呉バリアフリーツアーセンターの活動状況や、呉市内の観光バリアフリー情報を掲載してきます。

誰もが楽しめる旅にする-旅行先を決める その3

2019年05月09日 17:05   呉バリアフリーツアーセンター
コメント(1)

10連休が明け、令和の時代が始まりましたね。瀬戸口です。
今日のテーマは「誰もが楽しめる旅にするにはーその3です。
実は、今日の話が一番の核心です。そもそも、この記事を書くことになったきっかけですが、

相談センターにとある相談が寄せられました(プライバシー保護のために加工しています) 

今度、活動する団体で親睦旅行に行くことになりました。
バスで〇〇市の〇〇自然公園に行くことになりました。
私の団体には△△障害の人が多く、◯×障害の人は少ないです。
〇〇自然公園は◯×障害の人は楽しめるのでしょうか?

 この手の相談、割とよくあります。センターとしては
●自然公園なので、バリアはたくさんあります。
●展望台に屋根はありません
●広い空き地はありますが、公園内に売店・食堂はありません

バリアについては上のような回答が可能です。 
しかしそもそも、障害のある方々を対象とする旅行で、対象となる方々が
楽しめないような計画の立て方は問題があります。 

このシリーズの初回に述べたような、歩ける人が中心の団体で、
車椅子の人が少しいるような団体の場合で考えてみます。

1.車椅子の人は参加しない
2.行程は歩ける人に合わせて、手助けがいるときは頑張る。ダメなら車椅子の人は待機
3.行程は車椅子の人に合わせて、バリアフリー設備が無い所へは行かない
4.色んな人が参加することを念頭に行き先を考える。必要に応じて、車椅子の人には代わりのコースを設定する。

1〜3は、関係する誰かが必ず寂しい思いをします。歩ける人と車椅子の人がいるなら、
人数の多少に関わらず、両方が楽しめるように考えることが必要です。

ちなみに代わりのコースを設定する、というのは別の場所に行くということでは
必ずしもありません。同じ場所で体験可能な別のプログラムでもよいのです。
山登りの代わりに麓の町での民芸体験や、
最近はやりの屋内アスレチックに代えて、音楽や演劇系アトラクションでもよいわけです。
これがいわゆる「オプショナル・ツアー」ですね。

「オプショナル・ツアー」は皆さんご存知のように、団体旅行の中で、
追加料金を払って別コースに行くこともできます。ハンデの有無に関わりなく
旅の満足度を上げる代表的な手法の一つです。

長くなりましたので、次回につづきます 



誰もが楽しめる旅にするにはー旅行先を決めるその2

2019年04月24日 15:23   呉バリアフリーツアーセンター
コメント(2)

すこし間が空きましたが、今日は「旅行先を決める」の2回目をお送りします。
前回は出発・帰着時間と行先について考えました。
遠くに出かけるならば、出発が早くなる・帰りが遅くなるし、
出発前の点呼や乗降、トイレの時間も考慮に入れる必要があるという話をしました。

http://www.barifuri.jp/sns/blog/articles/5141

今日のお話は、特に移動にハンデを抱える方を旅行の対象にする場合に
よく寄せられる、「ペースについていけない」相談について考えます。
団体旅行の場合、参加者から見ると出発・帰着時間や訪問地、滞在時間が
予め決められています。

一般的に旅行は「あまり行ったことのない」「よく知らない」場所に行く 
ことが多いと思います。そうすると
●どこに何があるかわからない
●移動にかかる時間が読めない
●移動に適したルートが遠回り
ということもありうるのです。

特に食事を挟んで前後に訪問地がある場合はスケジュールがタイトに
なりがちです。

ではどうするか?参加者の特性や配慮事項が予めわかるのであれば、
計画段階から織り込みましょう。
●可能な限り下見をしましょう。(ルートや足下の状況を確認)
●スケジュールも余裕を持たせて組みましょう(トイレ、バス乗降も織り込む)
●点呼・乗降に伴う移動を減らしましょう
●「何とか日帰りできそう」は宿泊を伴う旅行と思って間違いないです

わかりやすく言ってしまえば、訪問地の数を絞って、1ヶ所の滞在時間を
延ばすことです。訪問地の数を減らしても満足度を下げない工夫が必要です。

つづく 



おじいちゃん・おばあちゃんも一緒に-車いす観戦にも対応の「ハートフルシート」マツダスタジアムに登場

2019年04月23日 13:08   呉バリアフリーツアーセンター
コメント(2)

こんにちは、瀬戸口です。今日は4/21日曜日、中国新聞から
広島東洋カープの本拠地、マツダスタジアムにおじいちゃん・おばあちゃんも
安心、車いすでも観戦できる「ハートフルシート」導入についてお伝えします。
中国新聞 「車いす歓迎、新グループ席 マツダ球場今季から」
https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=524198&comment_sub_id=0&category_id=256

「ハートフルシート」は、定員7名(うち車いす最大3名)のグループ観戦用スペース。
カープ球団によれば、テーブルやいすは自由に動かせるとのこと。
料金は2万1千円。なお、今季のハートフルシートはすでに完売しているそう。

マツダスタジアムではその他、内野・外野・テラス席など車いすで観戦可能な席が
用意されています。野外球場ならではの熱気や選手の息遣いを感じてみませんか。

広島東洋カープ公式サイト
http://www.carp.co.jp/index.html



春の行楽情報

2019年04月16日 11:38   呉バリアフリーツアーセンター
コメント(1)

こんにちは、瀬戸口です。風に舞う桜吹雪がきれいですね。
昨日は家族でドライブに行ってきました。
お出かけにはよい季節です。

そこで今日は春の行楽情報をお届けします。

●呉みなと祭
日時:4月29日(祝)10:00~16:00
場所:蔵本通周辺

呉市最大のお祭りです。天候に恵まれる事が多く、出店もたくさんでます。
詳しい出展内容は後日主催者から発表されます。

https://www.kure-kankou.jp/event.html?id=1227
(観光協会のWEBが開きます)

●呉海自カレー2019

今年も始まりました。部隊長認定!自衛隊の中でしか食べられないカレーが
呉市内の飲食店に登場。乗組員が腕によりをかけた選べる30種類。あなたの好みは
どこの部隊?提供店舗、詳細は下記WEBへ。

https://www.kaijicurry.com/
(呉海自カレーのWEBが開きます)



誰もが楽しめる旅にするには?―旅行先を決める その1

2019年04月08日 11:06   呉バリアフリーツアーセンター
コメント(0)

おはようございます。瀬戸口です。
さて、今回も誰もが楽しめる旅にするには?と題してお送りします。
旅行に出かけよう、となった時まず考えるのは「どこに行くか?」だと思います
そこで今日は「行先」の決め方について考えてみます。


例えば、事業所や団体での旅行の場合、時期や予算が予め決まっている場合が多いと思います。その場合でも最初に考えるのは「行先」だと思います。

「どこに行こうか?」というアイデア出しの時には
バリアフリーにこだわらなくてもよいと思います。
けれども旅行地の決定に当たっては、参加者の興味関心や心身の状態に
気を配っていただきたいと思います。

そんなことは当たり前だ、と仰るかたもいるでしょう。
それでも改めて記事にするのは、
所属団体の旅行に行ったが、まわりのペースについていけなかった。
福祉事業所の親睦旅行に参加した。下車観光の予定地なのに
「バリアフリーではないので、バスで待っててください」と言われた
という相談が時折寄せられるからです。
そこで、これから何度かに分けて、考えていただきたいポイントをご紹介します。


その1.参加者にとって、その出発時間・帰着時間は適切ですか?


日帰り旅行の場合、現地での滞在時間は思ったより短いものです。
宿泊を伴う場合でも、初日と最終日はほぼ移動。滞在中の観光は宿泊地を
起点とした日帰り旅行と考えることができます。

例えば、出発を午前中、移動後昼食をはさみ、夕方までに帰ってくるとなると
出かける場所によっては、現地での滞在時間が一時間くらいしか確保できない事も
あります。

現地での滞在時間を延ばすには
●移動時間を短くする
●出発を早くする
●帰りの時間を遅くする

旅行会社のツアーで、早朝に出発して夜遅く帰ってくる事が多いのも
滞在時間を延ばすのが大きな理由です。これなら遠くに出かけながら、
ゆっくり観光できます。(但し、結構疲れます)

皆さんの団体、あるいは事業所の旅行を計画するうえで大切なのは何ですか?
出発時間
滞在時間
帰着時間

滞在時間を優先するなら出発・帰着時間を今までと変更するのも有力な方法です。
参加者が予め分かっている場合などは、事前に希望調査をするとよいでしょう。
出発・帰着時間を優先する場合は、ある程度範囲が絞られてきます。
出発・帰着時間が変更できない場合は、移動時間だけではなく、乗降やトイレ休憩
昼食の時間も考慮に入れることが重要です。

その2に続く