石崎汽船、広島ー呉ー松山航路に高速船を新造
広島ー呉ー松山航路を運航する石崎汽船(本社:松山市)は、2/1、
同航路向け高速船の新造と2025年秋の運航開始予定を発表しました。
新たに建造される船は、現在運航中の高速船「スーパージェット」の
後継船となる予定で、推進器には国内初導入の技術「リニアジェット」が
用いられ、騒音・振動が少なく、省燃費で環境にやさしい船を
目指しているそうです。
石崎汽船プレスリリース:
http://www.ishizakikisen.co.jp/pdf/2024/20240201.pdf
石崎汽船が フェリーに引き続き高速船の新造を発表しました。
楽しみなニュースですね。新造船は排水量120トン、定員93名と
現行船(189トン、定員156名)より若干小ぶりのようです。
バリアフリー法の制定以後は、船舶にもバリアフリー化ガイドラインが
定められ、公共交通機関である定期航路の旅客船だけでなく、
観光船、遊覧船などの不定期航路を運航する船も対象になっています。
船舶は運用期間が長いこともあり、バリアフリー法以前に建造され
改装によってバリアフリー設備を持つようになった船も多数運航されていますが、
いよいよ設計段階からバリアフリー化を考慮されている船が
海路の主力を占める時代がやってきます。
船内設備など、詳しい情報は明らかにされていませんが
新造船もガイドラインに沿ったバリアフリー船となるでしょう。
ちなみに、現行のスーパージェットだってとっても快適です。
呉ー松山が約1時間、松山ー呉ー広島間が約1時間20分。
フェリーの半分の時間で移動できます。
多目的トイレ、車いす優先席完備。船体が大柄なので、
出入口や通路も広くシートも座り心地がよいです。
前回の記事でも述べましたが、この航路を大事にしましょう。
列車やバスはもちろん、船を含めて「どれか」ではなく「どれも」大事です。
2018年の大雨災害のとき、呉市では一時道路や鉄道が不通となりました。
通勤通学客の足を支え、生活物資を載せたトラックを運んできたのは船でした。
航路があれば、陸路と互いに補い合ってまちの暮らしを支えることができます。
航路がある、港がある。それはウォーターフロントに面した街の何よりの強みです。
あるいは、鉄道やバス、自動車や船といった様々な交通手段で
私達が他の地域に出かけられることのみならず、
他の地域から、この広島・呉地域にいらしていただくことができる、
それが、このまちの原動力になるのです。
新しい船が呉と他の地域の交流をどんどん盛んにしてくれるとよいな、と思います。