「冬はつとめて」といったのは昔の冬?!
ハダル@矢野です。
「おー、さむッ。」
それはそのはずです。大寒の最中です。
今しばらく、立春までお待ちくださいませ。
しかし、もうすぐに2月如月です。もう一枚重ね着」をするという意味もあるとか・・・。
清少納言は、「枕草子」で冬と言えば早朝?と書いています。
「冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず・・・。」
続いて現代語訳では、「冬は早朝。雪が降っているのはいうまでもない。」
冬と言えば雪ですが、それは最早いうまでもないのです。
雪が降るのは当たり前の日本の冬の情景なのです。
私は雪が木の枝や山に積もっている所や屋根からつららが垂れている所とかが好きなのですが、
そんなのが綺麗なのは誰もが知っていることですね。
因みに、木の枝などから滑り落ちてくる雪の事を「垂雪しずりゆき」といい、木の枝などに積もった雪が落ちることを「垂しずり」というそうです。
これも、日本人ならではの繊細な表現ですね。
日本人に生まれてよかったです。
冬の早朝にふさわしいとして炭火を持って行き来する様子をあげていますが、現代ではその様子を想像することしかできませんね。
きっと宮中で生活していた清少納言はお付きの人が火を部屋まで持って来てくれる様子や、
他の人の付き人が火を急いで運んでいるのを部屋から見ていたのでしょうね。
朝早くから寒い廊下をバタバタと火を運ぶ人たちが行き来するのを見て「冬が来たなぁ」としみじみ思うのは、
恐らく運んでもらう側だけではなく運ぶ側も同じことだったのでしょう。
当時の暖房器具は、農家であれば「爐」、宮中など貴族の屋敷では「火鉢」くらいしかなかったのでしょうね。
現代の日本では暖冬で、当時より数度は寒かったに違いありません。でも、日本家屋は「夏をもって旨と那須」ですから風通しのいいのを重んじています。
寒いのは着物を重ね着すれば、凌げるが暑い方が辛かったのでしょうね。
今はスイッチひとつで暑いも寒いも凌げますので、現代に生まれてよかったですね。