なぜ、美人の「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」に例えられる?
ハダル@矢野です。「暑さ寒さも彼岸まで」とは、昔の人はよく言ったものです。今週に入り、温かさを増す、松江市です。桜の開花予想は3月25日となっていますが、もうすぐにも咲きそうな気候です。
さて、昔から美しい女性のことを、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」といいます。現代でそんな事を言っているのは私だけでしょうか?
なぜこれらの花が選ばれたのか。その理由から、美人の本質をさぐってみました。
まずは、立てば芍薬とは
芍薬(しゃくやく)は、すらりと伸びた茎の先端に美しい花を咲かせます。その香りもたおやかで、フランスではしなやかで爽やかな香りのするワインを、「芍薬のような香り」と言うそう。姿も香りも、まさにすらっとした美しい女性そのものです。
次に座れば牡丹
芍薬も牡丹も同じボタン科なので、花自体はよく似ています。しかし、芍薬は草で牡丹は木。その違いから、牡丹は枝分かれした横向きの枝に花をつけるため、まるで座っているかのように見え、観賞するときも座って観賞したほうがきれいに見えます。中国では花の王と呼ばれ、華やかさの象徴です。
そして歩く姿は百合の花
百合は、しなやかな茎の先にややうつむき加減に花が咲きます。そして、風をうけて揺れる様子は、まるで女性が優美に歩いているように見えるでしょう。甘い香りは香水としても人気があり、こうした花のイメージから、女性の名前にもよく用いられています。
美しい女性って、どんなひと。芍薬、牡丹、百合の花は、ひとつひとつの花が美しいばかりではありません。この3つの花は、リレーするかのように順番に咲いていきます。
・牡丹は4月末~5月の初めごろ
・芍薬は5月中旬から6月末ごろ
・百合は6月から8月ごろ
それはまさに、座っている美人が立ち上がって歩き出すという流れにそっており、姿かたちのみならず、立ち居振舞いも美しいのです。
とかく見た目だけで花と結びつけがちですが、美しい女性とはそんな浅いものではありません。3つの花のたとえから、優美なだけでなく端正で凛としており、しなやかさと謙虚さも兼ね備えた女性像が浮かび上がるでしょう。それは内面の美がそなわってこそ醸し出せるものだから、実に魅力的!
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」
女性としては、いつかそんな風に言われてみたいものですね。私もハダルも男性で良かったです!