赤穂浪士討ち入りの日の天気は吹雪?
ハウル@矢野です。
ここ一週間は雨や雨か雪のマークが続いているのにも関わらず観光客は松江城周辺には多くみかけられます。
今日は今から313年前の元禄15年(1702年)12月14日は、「忠臣蔵」でお馴染みの「赤穂浪士の討ち入り」が行われた日です。
藩主に忠義の家臣たち47人が仇を討つという物語は、半眼びいきの日本人にとっては人気が高く、有名な歴史的事件の1つですね。
物語の内容については皆様はよ~くご存じ?と思いますのでここでは省略させていただきます。
ドラマや映画では、雪が降り積もる中、吉良邸に乗り込む姿が描かれることが多いですが、実際の天気はどうだったのでしょうか?などと気になりましたので少し調べて見る事にしました。
実は、討ち入りの日の江戸は、晴れて、月が出ていたそうです。地面には、前日までに降った雪が積もっていたといいます。このため、雪に反射する月明かりで提灯がなくても歩くことができ、足音や武具の音が雪で吸収されて気づかれにくく、討ち入りに適した日だったと考えられます。
その上、最も大事な事は仇討の相手の吉良上野介が家にいることです。
地面に雪がある場合とない場合とでは一体どのくらい違うのかを調べた大学教授がいます。そのデータによると、内容はこうです。
いざ、実験開始です。すると歩数にしてわずか4歩で気付かれてしまい、町人役との距離を測ってみると8m30cm。騒音計で気付かれた場所を測ると57dbで、賑やかなレストランとほぼ同じうるささでした。続いて、人口スキー場で地面に雪がある場合で実験開始。すると、47人は気付かれないままどんどん進み、列の先頭がすぐ背後の幕に到着したところで町人役はようやく気付きました。騒音計はここまで近付いてやっと48dbで、図書館の中とほぼ同じ静けさでした。雪がある場合と無い場合ではかなりの差がありました。実は、雪が無いと地面に色々な音が反射して騒音が発生します。
一方積もった雪は、その60~70%が空気層です。雪がある場合とない場合の足音の差この空気層が音を吸収するので足音や衣擦れの音などが周囲に響かなくなるのです。これを雪の「静音効果」といい、雪があると静かに歩くことができるのです。事実、12月14日は47人の浪士たちは誰にも気付かれることなく吉良邸に到着することができたのです。
他にも、午前4時頃から約3時間で勝負がつきました。
真冬で夜明けが遅いので人目につかず行動でき、この日は吉良上野介が自宅で茶会を開くため必ず家にいることも確認されていて、まさに絶好の討ち入り日だったのです。
ところで、余談ですが47人中10人が50歳以上と年配者の多い赤穂浪士が、剣客が揃う吉良家の警備隊になぜ太刀打ちできたのでしょう?調べてみると、赤穂浪士達は「一向二裏(いっこうにうら)」という戦法で戦ったというのです。一向二裏とは、三人一組で、一人が正面から戦っている隙に、残りの二人が背後に回り込んで攻撃するという戦法です。
しかも、刀にしても弓矢にしても約半分の長さしかなかったと言われています。47人中けがをした浪士は2人で、死亡したのはいませんでした。
戦法にしても熟慮に熟慮を重ねた賜物であろうと考えられます。後は天候という自然を見方にする機会をずっと待っていたからですね。
なぜ、300年前の天気が判ったのかと言うと浪士の中に足軽に大石倉之助が討ち入りを後世に知らせるべく一人が詳しく戦機を描きとめていたからなのです。まず、確かだと思います。
吉良家には100人もの剣客を揃えていたのにも関わらず敗北したのです。平和の時代、元禄文化が開花しているこの時代では「武士の鏡」として英雄となったのは当然ですね。