松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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出雲では巨石巡りに熱い視線!

2015年12月03日 14:35   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハウル@矢野です。12月に入り松江城の堀川遊覧船を眺めていると船頭さんだけ寒そうです。お客さんはコタツに足を突っ込んで乗船を楽しんでいるのですから・・・。
そんな中、神社のパワースポット巡りも良いのですが、シルバーパワーのおじさんやおばさんの間に博物館や住民団体、観光ツアーを企画する動きがあります。という話題です。
神話や古い伝承が残る巨石信仰地を、観光振興の素材として活用する動きが出つつあります。
歴史愛好者の団体や住民グループが、巨石を巡るツアーを企画しました。
パワースポットとして神社や遺跡が注目を浴びる中、古来から残る巨大な岩石にも光が当
たり、毎回定員に達するツアーが出るなど、人気を呼んでいるらしいのです。
島根県では、出雲市斐川町神庭の荒神谷博物館が2012年、県内の巨石信仰遺跡の調査を始めたのを機に注目度がアップし始めたのです。同館は13年から、県東部を中心に巨石巡
りツアーを催し、これまでの7回(定員20~40人)すべて満員なのだそうです。
県内外の高齢者や女性が参加し、募集開始後1週間ほどで定員に達する盛況ぶりというのです。
人気の理由はというと、出雲国風土記の記述やスサノオノミコトの物語とつながるなど、それぞれの巨石に神話の国ならではのストーリーがあって面白い。出雲人の厚い信仰心がうかがえるからではないかといいます。
例えば、出雲市坂浦町の佐香コミュニティセンターは、出雲の地誌「雲陽誌」に記された、山中に三つの巨岩をまつる地元の立石神社の案内パンフレットを製作したそうです。
14年5月のツアーでは、定員25人に対して80人の応募があり、急きょ定員を50人に倍増したそうです。地元の人もほとんど知らなかった場所に、地区
外からも多くの人が訪れ、町の活力になるのではないかと地元民は期待を寄せているらしいのです。
ここで、立石(たていわ)神社の逸話を引用しておきます。
立石(たていわ)神社は出雲市坂浦町にある巨石の磐座だけの神社です。
ずっと昔、巨石のあるここは誰言うともなく「たていわさん」と呼ばれていました。聖なる場所として山人に崇められ、女たちが「たていわさん」の祭祀を行っていました。たていわさんの祭祀場を守るために女だけの部落がありました。
男子禁制の部落なので、女たちは水をくみ、田を耕し、畑を作り、狩りをし、山の果実をとり、海沿いの村からは、塩や干し魚を手に入れました。家畜の世話もして女たちはよく働きました。
小さな村でありましたが長を頂点にその下に巫女がいてピラミッド型の構成をとり、中には階級があり、それに従って、子供たちまで含めて皆よく働きました。女たちは子供の教育をし、男の子が産まれ三歳になると下の村の父親の元に返しました。
男子禁制の部落ではありましたが、一年に一度、夏の二十八日間にわたり、下の男部落から男を呼び、若い女も出産の経験がある女も、男を自分の部屋に招き入れることを許されました。
それは一年に一度の愛の交歓でした。その間、長は立石に籠り良い子供が授かり、部落が栄えるようにと神に祈り続けました。やがてたくさんの子供達が生まれることでしょう。
十六歳になったピメは初めての事でした。男村のツチも初めての事でした。二人は熱く愛をかわし、もう二度と分かれることがないように一緒に住みたいと長にお願いしました。
しかしピメは次の巫女になるべく子でしたので許されることはありませんでした。それでも愛し合う二人は、二十八日間の逢瀬が終わっても夜毎に会い続けました。二人の行動は同じように思っていた女や男の意識を変えて長を動かし、とうとう二つの部落は一つの大きな村になりました。
男も女も助け合って家庭を持ちました。しかし相変わらず立石さんを守るのは女達です。神に祈りを捧げ守りました。しかしその横顔は幸せに見ていました。それはもう男の子供や夫様と別れることがなかったからです。
朝日新聞の記事より
出雲地方にはこのような巨石神話が約30か所もあるそうです。またの機会に他の伝説もお送りしたいと思います。