松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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松江市美保の関超片江の墨付けとんどにはご注意を!!

2015年01月06日 13:31   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハウル@矢野です。
新年あけましておめでとうございます。
旧年は、ブログをお読み頂、有難う御座います。今年も宜しくお願いします。
全国、北は北海道から南は沖縄まで行われている「とんど祭り」のご紹介です。
全国と前述しましたが、近くは、韓国、北欧のスウェーデンでも行われているとの報告もあります。
こちら、松江市美保関町片江地区で毎年、1月、左義長行事(竹を立てて、門松・しめ縄・書き初めなどを焼き、その日で餅を焼いて食べ、無病息災を祈る)と同時に行われる祭りがあります。
片江地区は、かつては、船団を組んで遠くは大陸地殻まで出漁した本拠地として栄えていました。
そのような勇壮な海の人々による小正月を中心とした約250年も続く頭屋行事です。
無病息災、大漁を祈願し、また墨を付けられると1年間は風邪などひかず、海難にも遭わぬと云われており、根強い信仰をもたれています。
祭りで使われる墨は以前は風呂場やかまどの煤を集めて水や御神酒で練ったものであったようですが、最近では、木炭の粉末や墨汁に代わってきたそうです。
この墨は多く付くほど御利益があるとされるのは、全国共通ですね。
祭りの流れは、こうです。二日間行われます。
前日、海の潮と藻で禊ぎをした頭屋は、酒と米を供えた後、2本の孟宗竹を切って、神木(竹)迎えを行います。
神木は上方を横竹で結び、先端に御幣、扇、掛け鯛(1メートル程の紙で作ったもの)を飾り、横竹の両端には米と大豆を入れた袋を各々つるします。
米と大豆は祭りの後の田植え儀礼の早稲植え、代満てに使われます。
いよいよ翌日は、県内外の人にも評判の宮練り(墨付け)があり、大盛り上がりとなります。
頭屋が参加者全員を海の潮と藻で清めた後、各地区の御輿、獅子頭、囃し方、正月の正装をした子供たちの順で、長い行列が各地区を練り歩きます。
御輿を担ぐ者の顔には、当然に墨が塗られていますが、一番の呼びものは、それを更に盛り上げるように、練り歩く間に各家の主婦が墨を持ち出して通行人にもつけて回ることです。
行列の人々、通行人、見物客にも御神酒が振る舞われ、海辺の人々の闊達な雰囲気が辺りに充満し、とんど祭りは大盛況となります。
何も知らずにこの地区を通りがかった人は可哀そうです。なにせ誰であっても容赦はしません。警備の警察官やタクシーやバスの運転手さんはもとより乗客まで顔にぬられます。
最後は男衆が御輿を担いだまま海の中へ入ります。
浜に戻ると家を新築した者、新婚の者、親當(世話役)たちが次々と海へ投げ入れられます。
この光景は、よくNHKで放送されます。特に神魂さんの夫が海に投げられるのを手をたたいて大喜びの妻の顔がアップになります。
最後はとんど焼きです。
各家のしめ縄は全て集められ、神木と共に神のおいでになる天へと舞い上がります。
このとんどの火で頭屋が搗いた3斗の餅が焼かれ、この1年間の無病息災を願って各家に配られるのです。
海難厄除けと五穀豊穣と家内安全・・・など多くを祈念する訳ですからこれだけ盛大になります。
1月の子正月ころに観光の予定のある方は、お気を付け下さい。