ご無沙汰しております!ゆにふりみやぎ久しぶりの更新は、先日、世界文化遺産登録された「平泉」の車いすアクセスについて。昨年11月に訪れた際のレポートです。
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日本時間の6月26日未明、ユネスコの世界遺産委員会にて「平泉ー仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」の世界文化遺産登録が決定しました!
世界遺産条約では、「世界中の顕著で普遍的な価値のある文化遺産・自然遺産を人類共通のたからものとして守る」ことを目的としており、そのためのバリアフリー化に関しての規定はありませんが、遺産選定地が国内はもとより、海外からも多くの観光客が訪れるようになることは容易に予想されます。中尊寺、毛越寺とも外国人観光客への案内も多数見られ、サイトやバリアフリーマップなどの配布による情報のバリアフリーも図られていました。
1. 中尊寺(写真左・中)
中尊寺は、表参道「月見坂」から長い上り勾配が存在し、第一駐車場からのアクセスは困難です。そのため、大型バスの乗降場隣の駐車場から、讃衡堂脇の勾配からアクセスすることになります(ただしここも上りの急勾配)。
拝観券発行所でもある讃衡堂は、中尊寺の中でも真新しい建物であり、館内も自由にアクセスでき、車いす専用トイレがあります。讃衡堂見学の後、金色堂に向かい拝観券を係員に提示すると、車いすの誘導路を案内頂けます。
金色堂内部は通常一方通行ですが、出口が階段になっており、車いす使用者は来た道を引き返すことになります。その後本堂方面に移動。本堂前は階段があり、介助が必要です。(ここまで写真中)
駐車場に戻り、月見坂向かいの平泉観光センターへ移動。1階のレストランで昼食を取ったが、併設の土産物店同様、車いす使用者でも問題なく利用できます(車いす専用トイレあり)。
2. 毛越寺(写真右)
毛越寺は、境内の中心に大泉が池を湛え、中尊寺とは異なる平坦な地にあります。そのため、車いすのアクセスは正門向かいにある駐車場からのアクセスも容易です。境内の宝物館には車いす用トイレが設置されるとともに、エレベーターもあり、館内見学も可能です。
宝物館先の本堂には固定スロープがあり、参拝も可能。境内最大の見所である大泉が池周辺もアクセスできますが、手動車いすでは、砂利道に車いすのタイヤが取られて移動し難い箇所も多いので、介助者がいた方が移動の負担は軽減されるでしょう。
今回(昨年11月)、世界遺産候補地のバリアフリーの現状という視点で伺いましたが、先述した世界遺産の趣旨を考えると、バリアフリーについては様々議論があると思います。
しかしながら、これまで両候補地がバリアフリー化を進め、サイト上でも告知をしていることを考えると、日本の文化施設をより多くの人に広めたいという、日本人のホスピタリティが、端々に現れているように感じました。
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参考リンク
平泉町世界遺産推進室
中尊寺
毛越寺
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