一言コメント:
呉バリアフリーツアーセンターは、広島県呉市の「NPO法人呉サポートセンターくれシェンド」のスタッフが自主運営しているツアーセンターです。呉市内の観光バリアフリー情報の発信や、相談業務などを行っています。
法人事務の傍らで運営している小さなツアーセンターですが、たくさんの方に呉に来ていただくことができるように頑張っていきたいです。
瀬戸口です。一月も、はや半月が過ぎようとしています。
ということで、年初の混雑を避けて初詣に行ってきました。
今回出かけたのは、地元の「亀山神社」 、旧呉市の総氏神様です。
昨年、息子の七五三詣りをお願いした際、拝殿にスロープがついていました。
地元の神社で初詣ができるぞ、ということでお参りしました。
神社は坂の多いエリアにあるので、車椅子を利用される方や、
足腰に不安のある方は車での参拝をお勧めします。
境内の駐車場に車を入れてしまえば、平坦で歩きやすいです。
スロープは拝殿のサイドにあります。人によっては傾斜が急かもしれません。
その場合は同行の方がいらっしゃると安心でしょう。
スロープの両側には手すりもあり、石段を避けてスロープを歩く方もみられました。
ちなみに、写真の画角がイマイチなのは、他の参拝客の方の写り込みと
降り始めた雨を避けようとしたためです。
冒頭で「混雑を避けて」とは書きましたが、神社に到着してみると、
週末だったこともあってか、駐車場はいっぱい、参拝客は引きも切らずで
賑わっていました。
スロープを登り参拝。車椅子に座った距離からでも、お賽銭入れられます(嬉)。
ちゃんと正面向いてお祈りできます(嬉)。
スロープ設置にご尽力頂いた皆様ありがとうございます。
途中、雨が降ったりもしましたが、気分は晴れ晴れ、よい1年になりそうです。
このブログでも何度となく、車椅子でも初詣に行きたい、
ちゃんとお参りがしたい、と申し上げてきました。
バリアフリーを気にかけてくださる社寺様が増えて
少しずつ、老いも若きも、障害があってもなくてもお参りができる世の中に
なってきていることを大変嬉しくと思います。
こんにちは、瀬戸口です。早いもので12月も28日です。
最近、テレビをつけると各所で行われるイルミネーションが
よく取り上げられています。
呉でも12/23から1/9まで、「2022イルミネーションロードくれ」が
蔵本通り、集いの広場を会場に開催されています。
闇夜に輝く明かりというのも何だかホッとします。
蔵本通りは歩道も広く、歩きやすく、地元のイルミネーションも
いいな、と思うこの頃です。幹線道路沿いですから、道路横断時は
車や他の歩行者にご注意ください。
今日は12/28、御用納めです。今年もご覧いただきありがとうございました。
来たる2023年も皆様にとってよい1年となりますように。
おはようございます。瀬戸口です。寒いですね。
さて先日、呉市内で「自動運転バスの実証実験」があり、
体験乗車もできるということで行ってきました。
今回の実験は、自動運転機能を搭載したバスによる公道での走行実験と
いうことで、ドライバーは乗っていますが、実験走行区間では
車載カメラやその他支援機器を利用した自動運転を行っていました。
走行ルートは、呉市役所→JR呉駅→呉中央桟橋→本通3丁目→呉市役所で、
幅広で直線区間が多いながら、交通量も多いルートでした。
今回乗車した車両はBYD(ビーワイディー)社のJ6という小型電気バスです。
実験車両は自動運転装置や観測機器の搭載など改装されていたようですが、
車両そのものは既に国内のバス会社でも導入されているようです。
乗り口に反転式スロープ、車椅子スペースは一か所で座席は壁際に跳ね上げます。
走り出してみると、加速はショックもなくスムーズでした。
停車時にブレーキが強く、少し「カックン」としましたが、
走行自体は、設定速度に達すれば定速で走行し、揺れも少なく
乗り心地はよかったです。
バスというより、電車に近い感覚です。
それから、私が思う今回の実験における最大の収穫は、「停留所での正着」です。
「停留所での正着」というのは、停留所にバスを寄せて停めることです。
自動制御による正着停車が、幹線道路やターミナル以外の停留所でもできるように
なれば、誰にとっても利用しやすくなるように思います。
気になった点としては、バス自体は停留所に正着できるのですが、
停留所前後の駐車車両や、ほかの車両による追い抜き等をみていると、
今後、普及をめざすのであれば、車両の制御技術だけでなく、
道路や建物についても、自動運転の車両の走行のしやすさや
正着性を活かす造作が必要になるでしょう。
今回の実験を契機として、車両・道路・建物の各部はもちろん
交通システム一体として、より利用しやすくなるとよいな、と思います。
おはようございます。瀬戸口です。寒くなってきましたね。
さて、今日は車椅子の介助ーその2回目です。前回は主に車椅子の発進と停止、
操作に伴う体重移動のお話でした。 今日は段差の越え方を取り上げます。
車椅子で生活していると、いろんなところで段差にぶつかります。
建物の入口、電車とホームの間、橋の継ぎ目、公園のでこぼこした地面…etc
車椅子で段差を越えるというと、キャスター(前輪)上げを
想像する方も多いでしょう。キャスター上げの操作ができると、少々の段差や
未舗装路など、主に屋外での行動範囲が広がります。
基本は、車椅子を傾けて、段差を越える、車椅子を水平に戻す、ということです。
介助する人が車椅子の後ろに立ち、グリップを握る。
駆動輪の間にある「ティッピング・バー」を踏み込みながら
グリップを押し下げる。(重心を後ろに傾ける操作です)
(バーがない車椅子もありますが重心を傾けるという点は一緒です)
車椅子前方が持ち上がるので、前輪を段差の上にかける。
後輪を段差にくっつけて体重をかけ、前に押し出すと
後輪が段差を乗り越えていきます。
(図1)
段差を降りるときは、まずゆっくりバックで降り、
後輪を段差の下へ着地させます。
グリップを下げ、車椅子の前方を持ち上げます。
前輪が段差を離れたら、ゆっくりと車椅子を水平に戻します。
時々、前輪をストンと地面に落とす人がいますが、着地の衝撃が大きく、
落車の危険もあるのでやめましょう。
車椅子に乗る方の中には、転落時に手で防げない人が多くいます。
ですから、車椅子の介助では転落、転倒させない操作が大事です。
車椅子にも、車椅子に乗る人もいろんなタイプがあります。
場面によって、必要な介助・できること・できないことが変わってきます。
まずは、車椅子に乗っている方に声をかけてみましょう。
車椅子の介助というと「力が必要そう」というイメージを抱くひとも
いらっしゃるようですが、コツを掴めば力を入れなくても介助できる
場面は多々あります。
あるいは、「私に介助できるか不安」、「ケガさせたら、ケガしたら」と
思う方がたくさんいらっしゃるとすれば、それは、まだまだ社会が
車椅子で過ごすには困難な証拠です。
できる限り、特別な訓練を積まないとできない介助や
危険を伴う介助をしなくても過ごせる世の中に
していけたらいいな、と思います。
早いですね、もう11月。瀬戸口です。さて先日、JR西日本さんとの意見交換会に
参加させて頂いたお話を書きました。その席上、車椅子の介助について
JRの職員さんから「コツはありますか?」と質問がありました。
そこで今日は、車椅子に乗る方を介助する際に気をつけて頂きたいことを
書いていきたいと思います。 (主に手動・自操式を念頭に置いています)
介助を始める前に、車椅子に乗っている人へ「お手伝いしましょうか」と
声をかけましょう。顔を見ながら声をかけてください。
車椅子を動かす前に、乗っている人の手足が車椅子からはみ出ていないか?
介助する人も含め、衣服のすそやコート、バッグのストラップなどが
車椅子に引っかかっていないか確認します。
車椅子を押す人は、後ろに立って、車椅子の背中にある
ハンドグリップ(押手)を握ります。
進むときは、車椅子前方両サイドにあるブレーキを解除します。
「進みます」と声をかけてから動き出しましょう。
この時腕の力だけで押そうとすると、なかなか進みません。
あまり意識されてなさそうなんですが、車椅子は、体重移動で動かす
乗り物です。坂の上り下り、左右旋回、段差を越えるウィリーも
体重移動で行います。発進するときは地面に力を伝える為に後ろ、
曲がる時は、曲がりたい方の車輪に体重を乗せます。
坂を上る時は、後ろに転倒しないよう、前に、
坂を下る時は車椅子が滑り落ちて行かないよう、後ろに体重をかけます。
下り勾配が急な時は後ろ向きでゆっくり下ります。
大きな後輪で車椅子を支えて、転落を防ぐとともに、乗っている人が
投げ出されないようにするためと言われています。
止まる時は、「止まります」と声をかけてから、
速度をゆっくり落としながら止まります。
急に止まると乗っている人が前方に投げ出されてしまいます。
急停車でなくても、段差に引っかかって投げ出される方が多いかもしれません。
止まったら必ずブレーキをかけておきましょう。
次回は段差について取り上げます。