「生物季節観測」が大幅に削除されるのと温暖化は関係するの!!
ハダル@矢野です。11月中旬ともなりますと晩秋から初冬に季節が変わろうとしています。松江市では、オオハクチョウの飛来がいつかによって冬の到来を感じています。
四季のはっきりした気候の風土の中で日本人は古くから花や紅葉、鳥の鳴き声、昆虫の飛来など自分たちを取り巻く生き物の動向で季節の到来を感じてきました。
こうした季節を告げる生き物の動きを観測することを「生物季節観測」といいますが、気象庁では、明治時代からの取り組みを発展させ、1953年に指針を制定し、全国規模で統一基準のもとに生物季節観測を開始しました。
現在、59地点ある観測地点により何を観測しているかは異なりますが、植物34種、動物23種、合計57種の生き物の動向が観測されています。
サクラは59地点全てで観測されていますが、これに次いで、ヤマツツジ、モンシロチョウ、ウグイスがそれぞれ56、53、52地点で観測されています。
時代の変化はこうした生物季節観測にも大きな影響を与えます。
観測方法の変化としては、1964年に蚊帳、こたつ、手袋、水泳などの「生活観測」が取り止めとなる一方で、全国的に観測する種目が増加しました。
今では、すでに使わなくなっているものなどきめ細かく季節の移り変わりを具体的に示しています。
その後も、観測はしていても姿が確認できない場合も増えています。
朝日新聞の報道(2016年3月5日)によれば、トノサマガエルは「かつて、東京都と神奈川県を除く45道府県で確認されました。しかし、15年春に観測を実施したのは22県で、姿が確認できたのは栃木や三重など5県のみです。
25都道府県はすでに観測をやめています。(中略)東京・大手町の東京管区気象台では11年、6種の観測をやめ、ウグイス、ツバメ、シオカラトンボ、アブラゼミ、ヒグラシの5種類に絞りました。ただ「春告鳥(はるつげどり)」とも呼ばれるウグイスの鳴き声は00年を最後に確認できません。地方都市でも変化が見られ、甲府地方気象台のヒグラシの初鳴は13年が最後です」。気象庁による観測はこのように縮小傾向にありますが、一方で、環境意識の高まりにともなって市民参加型の調査は各地で盛んとなっています。
気象庁としては、観測所の減少に伴う職員配置の問題などが問題なのかもしれませんね。これって、環境省とも関連があるのではないかとも感じているところです。要するに、環境の変化だからです。
都会では、季節の変わり目を感じなくなっていますが、我が松江市ではまだまだ、風物詩を感じることが出来るのは、田舎暮らしの一番の売りなんですね!