松江は文化財の宝庫なんです!
ハダル@矢野です。皆様は、「松江」と聞いて、何を思い浮かべますか?
一応位置関係を説明しておきます。広島県の北川にあるのが、島根県です。その東部にあるのが松江市です。
松江城、宍道湖、シジミ、和菓子、お茶、小泉八雲…。さて、文化財はどうでしょうか。
1611年に松江城が完成し、城下町として発展してきただけに、江戸時代以降のものばかりのように思えるかもしれませんが、実は古代からの豊富な文化財がそろっているんです。島根県の国・県指定の史跡数を見ると、松江市に40件があり、県全体の37%を占めています。史跡の多くが縄文時代から古墳時代にかけての遺跡ですから、古代出雲の発展ぶりがうかがえます。
平安時代以降でも多くの文化財があります。国、県、市指定の文化財は国宝の松江城、神魂(かもす)神社をはじめ247件を数えます。神魂神社は、出雲大社よりかなり古いんですよ。この神社から分家されたようなものなんです。
松江市殿町の松江歴史館で4月12日まで、市内の文化財38件(86点)を集めた企画展「松江市につたわる指定文化財」が開かれています。注目は華蔵寺(けぞうじ)(枕木町)の本尊・薬師如来坐像(ざぞう)で50年に1度しか開帳されない秘仏です。また、修理を終えて今月20日から展示される脇侍(わきじ)の日光・月光菩薩(ぼさつ)像とそろって寺外で展示されるのは初めてという事です。奈良国立博物館に寄託されていて普段は見ることができない阿弥陀如来立像(浜乃木・善光寺蔵)の他、平所(ひらどころ)遺跡埴輪(はにわ)窯跡出土品(県立八雲立つ風土記の丘蔵)なども展示してあり、存在感に圧倒されます。
などと何か難しそうなものが宝物って雰囲気がしますが、今時の史跡を観光するついでにご覧になる程度でよろしいかと思います。
今年は例年になく春の訪れも早そうです。新型コロナウイルスは心配なところではありますが、じっくり文化財を鑑賞した後、会場にある指定文化財マップを手に市内の文化財巡りも楽しそうですね。