遅れてきた梅雨は何をしでかすのでしょうか?
ハダル@矢野です。
今冬の記録的な暖かさに続き、統計が残る中では最も遅くなった山陰地方の梅雨入りです。日常生活を送るには過ごしやすいものの、夏場の水不足や農作物の生育への影響を考えると、喜んでばかりもいられませんね。
梅雨は中国から「梅(ばい)雨(う)」として伝わり、江戸時代ごろから「つゆ」と呼ばれるようになったといいます。語源は諸説あり、梅が熟す時季の雨という意味で梅雨と呼ばれていたのが一つです。もう一つは、黴(かび)の生えやすい時季の雨との意味で「黴(ばい)雨(う)」と呼ばれていましたが、かびでは語感が悪いため同じ音で季節に合った「梅」に置き換えたという説も「つゆ」と読むのは「露」を連想するかららしいです。
いずれも季節感や趣あふれる表現である一方、梅雨前線がひとたび牙をむけば大災害をもたらします。
その代表例が発生から1年を迎える西日本豪雨。死者は220人余りを数え、山陰にも島根県西部を中心に爪痕を残しました。広範囲で浸水した岡山県倉敷市真備町の映像を思い出す人も多いでしょうね。
逃げ遅れで多数の犠牲を出した西日本豪雨の反省を踏まえ、気象庁は先月末、豪雨で土砂災害や洪水の危険が予想される際、生き残るための行動を5段階表示する「大雨・洪水警報レベル」の運用を開始しました。
早くも今月7日にレベル4の避難勧告が広島市などに発令されました。遅れてきた梅雨には穏やかに立ち去ってほしいのですが、こればかりは「神のみぞ知る」といったところです。万全の備えが必要ですね。